帯状疱疹とは
みずぼうそう(水痘)と同じウイルスで起こる皮膚の病気で、水膨れを伴う赤い発疹が体の左右どちらかの神経に沿って帯状に生じます。疲労やストレスなども発症のきっかけになります。また、糖尿病や癌などの免疫力が低下する病気が原因になることもあります。50歳代から発症率が高くなり80歳までに約3人に1人がかかる身近な病気です。ピリピリと刺すような痛みで夜も眠れないほど激しい場合もあります。 多くは上半身に現れ、皮膚症状が治ると痛みも消えますが、帯状疱疹が頭部や顔面に出ると目や耳の神経が障害され、めまい・耳鳴りなどの合併症、重症化すると視力低下・顔面神経麻痺・難聴など重い後遺症が残ることがあります。また治った後も長期に痛みが残ることがあり、帯状疱疹後神経痛(PHN)と呼ばれています。50歳以上で帯状疱疹になった場合、約 20%がこの PHN になると言われています。
【予防方法】
現在2種類のワクチンがあります。
〇 生水痘ワクチン(1回接種) ※従来型生ワクチン 7,700円(税込)
1回の接種で、有効性は51.3%
副反応:接種部位の痛み、腫れ、発赤 3日程度で消失
効果の持続5年程度
〇 シングリックス(2回接種) ※不活化ワクチン 1回 22,000円(税込)
※50歳以上が対象の帯状疱疹を予防するためのワクチン
2回接種(2ヶ月以上あけて6か月以内に接種)で、有効性は97.2%
副反応:腫れ、発赤、筋肉痛、全身倦怠感 3日程度で消失
効果の持続10年以上
【ワクチンの禁忌】
- 妊娠している方
- 水痘ワクチンによる強いアレルギー症状(アナフィラキシーなど)を起こしたことがある方
- 免疫機能に異常がある疾患を有する、および免疫力抑制をきたす治療を受けている方
「帯状疱疹ワクチン予防接種費用助成事業
荒川区では令和5年4月1日より開始しています
(荒川区に住民登録があり、接種日時点で50歳以上の方)
◎当院では、有効性の観点から不活化ワクチン(シングリックス)をおすすめしております。
ワクチンの種類 |
助成額 |
自己負担額(税込) |
接種回数 |
生ワクチン |
4,000円 |
3,700円 |
1回 |
不活化ワクチン(シングリックス) |
11,000円 |
11,000円 |
2回 |
※助成はどちらか一方のみ(生ワクチン1回又は不活性ワクチン2回)