東京都荒川区・台東区の皆様，こんにちは．

茂澤メディカルクリニック　リハビリテーション科　作業療法士の伊藤です．

身体は頭部，背骨という軸があり左右に対称的に存在し，歩行動作をはじめとしてすべての動きはこの軸を中心に起こっています．完全な対称性は存在しませんが，多くの障害は軸からズレることにより生じます．つまり，多くの障害の治療はこの軸からのズレを直していくことになります．身体の軸がズレていない状態は，前後左右および回旋のバランスがとれており関節も安定します．

ところで皆様，ご自分の身体の軸を感じたことがあるでしょうか．軸と言われてもそもそも何のことかわからない，考えたこともないという方がほとんどかもしれません．では質問を変えましょう．首，肩，腰，足・・・いつも右ばかり，もしくは左ばかりなど，どちらかに偏って不調が出るということはないでしょうか．そう，それが軸のズレの結果なのです．いつからか身体の使い方に偏りが出てそれが毎日毎日，何年にも渡り繰り返されるため，痛みやケガとなって身体に現れるのです．

それでは自分の身体の軸がどうなっているのか，ストレッチポールを使って簡単に感じる方法をご紹介します．

下のイラストのようにストレッチポールの端にお尻と頭が来るように仰向けになります．

①～④の順に腕の位置を変えてみましょう．腕の位置を変える度にと左右どちらかに動揺すると思います．左右どちらに揺れやすいか感じてみましょう．身体はストレッチポールから落ちないように自動的にバランスを取ろうとします．繰り返すうちに動揺が少なくなるのを感じられるでしょう．

ストレッチポールがない場合は，布団やベッド，ヨガマットなどを使って，真ん中に真っ直ぐに寝られるかどうか試してみてください．ベッドの真ん中に，頭，おへそ，お尻，足が真っすぐ左右対称に並んでいるか周りの人にチェックしてもらい，真っ直ぐになるまでズレを修正しましょう．自分は真っ直ぐのつもりでもかなりズレている場合があります．

身体の使い方の偏りや悪い習慣は痛みやケガにつながります．１０年後，２０年後，快適な身体で過ごすためにもできることはたくさんあります．身体の違和感，痛みは放置しないでお早めに当院へご相談ください．

リハビリテーション科

作業療法士　伊藤