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子供(小児)の股関節痛
東京都荒川区・台東区の皆さん、こんにちは。
茂澤メディカルクリニック リハビリテーション科 柔道整復師の福岡です。
今回は子供(小児)の股関節の痛みについて取り上げたいと思います。
未就学児童や小学校低学年のお子さんに股関節痛を訴えることがあります。
この場合多くは、単純性股関節炎という3~10歳の男の子に
よくみられる疾患です。
風邪などのウィルス感染や、アレルギー、激しい運動による軽微な外傷を
契機とすることが多く、症状としては股関節から膝にかけての痛みを訴え、
跛行(はこう)、運動時痛や股関節の動きに制限がみられます。
単純性股関節炎は一過性の股関節炎のため予後良好で、通常1~2週間
程度の安静にて治癒します。
痛みがある間は安静を保ち、痛みの起こる動きはさせない事が
大事となります。
症状がそれ以上続く場合には、
ペルテス病・化膿性股関節炎・大腿骨頭すべり症との鑑別で精密検査が
必要になることがあります。
ペルテス病は、血流障害によって壊死(えし)を起こし大腿骨が潰れて
変形してしまう病気で、まれに単純性股関節炎から移行する場合もあります。
化膿性股関節炎は、股関節に細菌が侵入して発熱・痛みを訴える疾患で、
全身の血管内に細菌が繁殖する敗血症(菌血症)という重篤な状態に
陥る場合もある疾患です。
大腿骨頭すべり症は、太っていたりホルモンに異常のある子供の
大腿骨の脆弱な部分が滑ってずれてしまう疾患で、ほとんどが外科的
治療を必要とする病気です。
いずれも発生頻度の低いまれな病気ですが、早期発見、早期治療が大事に
なりますので、原因がわからずお子さんが股関節に痛みを訴えた場合には
当院の受診をお勧めします。
リハビリテーション科 福岡
監修:茂澤健一(茂澤メディカルクリニック院長)